伊集の木会は「誰もが生きがいと安らぎおある心豊かな人生をおくることの出来る地域社会の実現」をめざし、障がいのある方が成果の花を咲かせることを応援しています。
【氏名】 黒潮 武秀(くろしお たけひで)
【生年月日】 1922年11月1日
【略歴】
1922年 玉城村前川にて父:武市、母:ウシの長男として生まれる。
1941年 名古屋大曽根中学校卒業後、三菱重工株式会社に入社。
1948年 敗戦直後、沖縄に帰省。軍牧港カンパン事務所を経て、
琉球政府工務部建築課入職。
1952年 丸秀茶舗を創立・経営しながら政治・復帰運動に情熱を傾ける。
1983年 知的障害を持った長女の為に那覇福祉作業所設立。
1984年 有限会社那覇総合園芸設立。園芸と福祉を繋げた活動を展開。
1986年 社会福祉法人伊集の木会を創設。同法人の理事長に就任。
2012年 長らく務めていた理事長を勇退し、同法人の名誉会長に就任。
種を育てよう、花を咲かせよう。
私にとって、障がいのある人は伊集の木と重なり合って写ります。
伊集の木は山の中腹から麓に沃土に繁茂し、山の頂上や痩せ地には育ちにくい木ですが、
建築用材として重宝がられたばかりでなく、琉歌にも歌われるような美しい花を咲かせる
名木です。障がいのある人も差別や偏見の痩せ地では育ちにくいですが、
多くの市民の善意と理解のある土壌では確実に成長するものと確信しております。
梅雨にもめげず、ほのかな香りをただよわせながら美しい花を咲かせる伊集の木のように、
障がいのある人も清らかで美しい花を咲かせてほしいと願っています。
【氏名】 黒潮 武嗣(くろしお たけつぐ)
【生年月日】 1951年2月22日
【略歴】
1951年 玉城村前川に父:武秀、母:澄子の長男として生まれる。
1981年 東海大学卒業後、通関会社勤務を経て、日本歯科大学に入学。
同大学卒業後に勤務医として働く。
1988年 社会福祉法人伊集の木会理事に就任。法人運営に助力する。
1991年 那覇市古島にくろしお歯科クリニックを開設。
2012年 くろしお歯科クリニックを運営するとともに
父:武秀より社会福祉法人伊集の木会の理事長を引き継ぐ。
生きがいのある日々のために。
伊集の木会は、昭和57年に沖縄の都心部で初めて「那覇福祉作業所」を開設した
沖縄福祉の先がけです。
障がいのある人へ、新しい「生活」や「労働」の場を提供していくために
「那覇学園」「玉川園」「いじゅの木」と様々な花を咲かせてきました。
現実には、障がいのある方が自立して生きてゆくことは容易ではありません。
しかし、「健常者と変わらない生活」「できるだけ高い収入」と願い続けてきた私たちは、受け身ではなく、常に自分たちの手で沖縄福祉の世界を耕し、収穫するという姿勢を持ってきました。
その一つの実りが「花の木農場」という生産活動の場です。そして今、さらなる可能性や出合いを求めて都市部へも、その場を広げています。
障がいが有る無しにかかわらず、社会のすべての人が、命を育みながらお互いを理解し、成長していく――伊集の木会は、そんな豊かな心でありたいと願っています。